ヱヴァだって細かい

むしろ、今更言うまでもないのですが、庵野監督のウルトラオーバークオリティは、新劇こと、新世紀でない、旧字体のヱの方のヱヴァンゲリヲオン(つまり新しい方ですね、ややこしい)でも如何なく発揮されています。

散々色々ありました。世界の謎は、使徒とかはどうなったの?、何で首締めて気持ち悪い?、パチンコ、育成計画のイチャイチャ世界、サークルKIMIGABUCHIなどは、中学二年の妄想丸出しのようなアフターストーリーの妄想を延々と本にまでして、あのまごころを君にの頃の病んで空気をそのまま引き摺っているのは、また潔い。そう言った諸々のことから、まっすぐには新劇を見れない人も多いかと思いますが、それはそれとして、ヱヴァは良い娯楽作品に仕上がっています。

さて、繰り返しになるんですが、庵野監督に関してはもう、細部まで作りこんでいるとか、感心する必要すらないんですよね。むしろ、細部を作りこむ事の方を主目的にしてるのではないかと言う感さえあるくらいなので。ですが、そうは言ってもあれが全て頭の中にあり、それをちゃんと絵として映像として実際に製作できるのはすごい事ですよね。

破より
マトリエルが出現する前のシーンで、高速道路の入り口が、ETC..一般等から、一般車進入禁止に切り替わる。よくみると制止バーにも赤い進入禁止ランプがついている。

アスカ登場後、電車の改札を通るシーン。クリップを入れないで下さいの注意書きや、貼ってある広告が黒潮食品のBOAジュース(溶ける 笑)。ここの、カードキースロット式は、現実のSUICAに追い越されていますが、追い越されてからあえてこの描写が作られているんですね。まぁ、鉄道オタクの血的なものなんでしょうか、独特のこだわりが感じられます。

"朝"のシーンから、様々な日常風景の中で、軍用車が通っていたり、まず自然な風景の描写からしてすごいのですが、その中に、ゴツイ兵器達が登場する事で、それが存在するのが当たり前な事なのだと言う演出とともに、その実在っぽさを自然に出しています。それにしても、布団干しのシーンで手前に見えてるものはなんなんでしょうね。