ブルースブラザーズを見る

BGVとして、ブルースブラザーズを見ながら作業しました。つまり、要約すると作業せずに見入っていたと言う事です。

最近、とある事で映像作品の構成と言うものに、僅かながらも興味が向くようになったのですが、この作品にどう接して居たかを思い返して居ました。

思えば、この映画は幼稚園の頃から何度となく見ていて、内容をほぼ完璧に暗記しています。小学生の時、大泣きして、このビデオを夜中に見て落ち着いてからコーラを飲んで寝た思い出が甦ってきます。
どちらかと言えば、現実世界よりも先にこの映画に接し、内容に何の疑問も抱かずに、そう言うものなのだと思っていました。
姉が何年も前に、「小さい頃はああ言う物なんだと思ってたけど、今考えてみると、あんなに沢山パトカーがひっくり返るのは、ひどい悪ふざけなんだと気付いた。」と言っていましたが、今なお、あんまりそんな気分はして来ないですね。
例えば、自分が今日初めてこの映画を見たのだとすれば、「最後に包囲されるシーンで、鉄砲撃ったら前の人の頭撃っちゃうじゃないか」と、茶々を入れそうだなと言う想像は付く、「また、多少(笑)マンガチックなほどにオーバーなアクションをしている部分があるのだな」とも。
でも、水が上から下に流れるのを見るように、何の違和感も感じないですね。

でも、考えみれば新感覚な視聴体験ではありました。昔、父が撮ったビデオテープは忍耐のない性格に見合って、CMカットを失敗して大幅に内容が減っていた物でした。
たまたま、アメリカ土産に買って来たテープを見たら、全然知らないシーンが入ってて、「オトーサンちゃんと録画してよー」でしたね。(私がいかなるVHSビデオデッキも完璧な操作方法をマスター出来るのはこのせいです。)
ストーリーの分かってない内に映像や出来事を覚え、英語の意味が分からない内に喋っている音を覚えて、やがて衛星放送の字幕付きを見て初めて何と言っているかを知り、何度も見る内に隠された面白い部分を見つけ....
その後、英語の意味が聞いて大体分かる程度に英語を覚え、そして今夜初めて和訳と英語のセリフを同時に比較させながら見ました。
古典落語を見るような感覚でしょうか。好き、面白い、暇潰し、等という語彙ではなくて、"ブルースブラザーズを見る"とは最早一般名詞です。(動詞ですが)

これほど何度も見た作品は、天空の城ラピュタだけではないでしょうか。(次いで、わずかに数の少ないとなりのトトロ。目を皿のようにして見るトップをねらえ。)
世の中には、5-6年間毎日二回ずつとなりのトトロを見て、とうとうLDプレーヤーを壊して(壊れて)しまった小学生姉妹なども居るそうですが...

もし、50過ぎのおじさんが、「若い頃は青い山脈なんかを歌ったりしたものさ。もう青春なんて遠い昔の色あせた出来事だ。」と言ったとしてそれは違うと思います。
人は歳を取って古くなり、感性を失っていくのではなくて、いつだって"その時"に帰れるものです。。ただ、その"一番の青春の時"自体が、現在の若者と10年20年と過去側にずれているだけなのです。


何だか最近、毎日日記をつけて居る気がするなぁ。