____さんへ及びロボットの定義全般について [私的記録]

これ(人型の機械を入れる事)は、日本など特定の地域に広く流布されている俗語、あるいは同一の語句の誤用と言う意味で、最低限紹介する事、あるいは言葉の二つ目の意味として定義する事が出来るでしょう。
例えるならば、重力加速度の事を、多数の一般人、並びにきちんと学術的な用語を用いずに普段の生活の中の雑談等で会話する気分の時の専門家が、それの事を指して"重力"と呼称している事に類似しています。

なおかつ、正確な意味での学術的に見て完全かつ必要十分に全ての実例も包含するロボットの定義が、存在しない事も重要なポイントとなります。
そもそも、それは工学分野での話でしょうか。そしてそうならば、工学に限定すべき事でしょうか。
そして、現段階までにある実例を元に定義すべきでしょうか、それとも原理的に将来にまで想定されうる全てを包含しえる定義にするべきでしょうか。
自動操縦飛行中の航空機はロボットに含まれるのか。歯車自体をメモリー装置と見なせば、からくり人形はロボットに含まれるのか。
何らかの生体由来の部品、あるいは分子レベルから合成した代替生命的装置を内部に用いた場合でもロボットと言えるのか。
ならば、構造的にはほぼ生体と言える物もロボットと呼べる場合があるのか、ならびに部品の一部に自然由来の生体を用いていた場合はどうか。サイボーグとは別に、ですが。

失礼。この部分ですが、一部ロボットの定義の項の詳しい内容とその編集について重複していますね。
ここでのポイントは、力学ないしその上位に位置する体系において明確に定義されている重力加速度に対して、ロボットと言う単語が、いかなる学問・文脈で使用されるかと、その定義が明確には定まって居ないと言う事を問題にしています。
そうすると、そもそも言語自体の正しい定義を求める際に、広く流布している"俗語"をその対象から除外する合理的な理由がない、と見る事も出来るのです。
しかし、いずれにせよこれは、機械的に操られて動く人がロボットとやや侮蔑的に呼ばれる事、それを補足で述べる事と同じような範疇の事ではあります。
(逆に侮蔑語としてのロボットと言う言葉を3つ目の語義に追加しても良い。)
つまり、明確に「人型の機械の事をロボットと呼ぶのは誤用である」と言い切ったらそれは正しくは無いと言う事です。(理由、厳密に言って、正用が存在しない。)